日本は、世界でも有数のゴミ大国です。2022年度の日本の一般廃棄物総排出量は4,167万トンで、東京ドーム約112個分に相当します。1人1日当たりのごみ排出量は901グラムで、これは世界平均(400g)の2倍以上です。
東京ドーム約112個分のゴミ、その内訳は以下のとおりです。
- 焼却処分:約60%
- 埋立処分:約30%
- リサイクル:約10%
焼却処分されたゴミは、約2,490万トンで、これは東京ドーム約63杯分に相当します。
埋立処分されたゴミは、約1,246万トンで、これは東京ドーム約35杯分に相当します。
リサイクルされたゴミは、約431万トンで、これは東京ドーム約12杯分に相当します。
焼却処分されたゴミは、燃焼炉で高温で燃焼させることで、ゴミを無害化し、減量することができます。
埋立処分されたゴミは、地中に埋めることで、ゴミの量を減らし、環境への影響を抑えることができます。
リサイクルされたゴミは、資源として再利用することができます。
ゴミの内訳を見ると、焼却処分と埋立処分が大部分を占めており、リサイクルは10%程度にとどまっています。これは、日本のリサイクル率が世界平均(約16%)を下回っていることを示しています。
日本でゴミ問題が発生する原因・経緯
- 経済成長と消費の拡大
日本のゴミ問題は、1960年代の高度経済成長期に始まりました。当時は、経済成長を優先するあまり、環境問題への取り組みが後回しにされました。その結果、ゴミの量が急増し、処理が追いつかなくなる状況となりました。
その後、環境問題への関心が高まるにつれて、ゴミ問題の対策が進められてきました。しかし、それでもゴミの量は減少せず、現在も社会課題として残っています。
- 便利な社会の実現
近年では、便利な社会の実現のために、使い捨て商品や過剰包装が普及しました。また、耐久消費財の頻繁な買い替えも、ゴミの排出量増加の一因となっています。
- 食品ロスの増加
近年、食品ロスも深刻な問題となっています。食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことです。
2022年度の食品ロスの量は約612万トンで、1人当たりの年間の食品ロス量は約64.6kgです。
ゴミ問題の解決のために私たちができること
ゴミ問題を解決するためには、私たち一人ひとりが意識を変えて行動することが大切です。具体的には、以下のことに取り組むことができます。
- 3R(リデュース・リユース・リサイクル)の推進
3Rとは、ごみの発生を抑える「リデュース」、繰り返し使う「リユース」、資源として再利用する「リサイクル」のことです。3Rを推進することで、ゴミの排出量を減らすことができます。
- ゴミの分別・適正処理
分別を正しく行うことで、リサイクル率を高めることができます。また、ゴミを不法投棄しないことも重要です。
- 食品ロスの削減
食品ロスを削減するためには、買いすぎや食べ残しを防ぐことが大切です。また、賞味期限の見直しや、食品ロスを活用したレシピの開発なども有効です。
- ゴミ拾いボランティアへの参加
ゴミ拾いボランティアに参加することで、ゴミの量を減らすことに貢献することができます。また、地域の環境保全にもつながります。
ゴミ拾いボランティアの対象となる場所
ゴミ拾いボランティアは、以下の場所で活動することができます。
- 河川や海岸
河川や海岸には、ごみが多く漂着しています。ゴミ拾いボランティアによって、海や川をきれいに保つことができます。
- 公園や街路
公園や街路には、ポイ捨てされたゴミや、散乱している落ち葉などがあります。ゴミ拾いボランティアによって、美しい街並みを保つことができます。
- 山や里山
山や里山には、自然に還らないゴミが捨てられています。ゴミ拾いボランティアによって、自然環境を守ることができます。
ゴミ拾いボランティアで拾ったゴミはどうやって処分している?
ボランティアで拾ったゴミの処分方法は、大きく分けて以下の3つに分けられます。
- 自治体に依頼する
- ボランティア団体が行う
- 個人で行う
1. 自治体に依頼する
自治体によっては、ボランティアで拾ったゴミを、一般のごみ収集に出すことができます。その場合は、自治体の定めるルールに従って分別して収集に出す必要があります。
また、自治体によっては、ボランティアで拾ったゴミを、自治体が指定する場所に持ち込むことができます。その場合は、自治体の指定する方法で処分する必要があります。
2. ボランティア団体が行う
ボランティア団体によっては、ボランティアで拾ったゴミの処分を請け負っている場合があります。その場合は、ボランティア団体に費用を支払って処分を依頼することができます。
3. 個人で行う
個人でゴミ拾いボランティアに参加する場合は、以下の方法で処分することができます。
- 自治体の指定する場所に持ち込む
- リサイクル業者に引き渡す
- 燃えるゴミとして捨てる
- 粗大ゴミとして捨てる
自治体の指定する場所に持ち込む場合は、自治体の指定する方法で処分する必要があります。リサイクル業者に引き渡す場合は、リサイクル業者に直接問い合わせて、引き渡し方法を確認しましょう。燃えるゴミとして捨てる場合は、自治体のルールに従って分別して捨てましょう。粗大ゴミとして捨てる場合は、自治体のルールに従って分別して、指定の方法で捨てましょう。
なお、自治体によっては、ボランティアで拾ったゴミを、一般のごみ収集に出す際に、別途手数料を徴収している場合があります。事前に確認しておきましょう。
まとめ
日本のゴミ問題は、深刻な社会課題です。私たち一人ひとりが意識を変え、行動することで、ゴミ問題の解決に貢献することができます。ゴミ拾いボランティアに参加するなど、身近なところから始めてみてはいかがでしょうか。