世界で一番リサイクル率が高い国は?

1.世界で一番リサイクル率が高い国は?


2023年のリサイクル率を見たところ、世界で一番リサイクル率が高い国は、スロベニア(52.8%)でした。

リサイクル率の計算式は、
リサイクル率 = リサイクルされるゴミの量 / 総ゴミ排出量
で求められます。

また、2023年度のリサイクル率のランキングは↓のようになっています。

ランキング総ゴミ排出量リサイクル量リサイクル率
1位スロベニア約120万トン約63万トン約52.8%
2位ドイツ約2億2600万トン約1億1200万トン約48.6%
3位韓国約5500万トン約2600万トン約47.3%
4位スイス約500万トン約230万トン約46.0%
5位オーストラリア約750万トン約340万トン約45.3%

スロベニアの総ゴミ排出量が少ないこともさながら、ドイツのリサイクル量もかなり多いことがわかります。

ちなみに、スロベニアやドイツ、スイスは↓に位置するヨーロッパの国々です。

リサイクル率TOP5中、スロベニア、ドイツ、スイスのヨーロッパ3か国がランクインしています。
ヨーロッパは環境保護活動が活発といわれるだけあります。

2.ゴミが引き起こす影響

ゴミ問題ゴミ問題といいますが、一体ゴミのなにが問題なのでしょうか。
ゴミが引き起こす影響や問題について改めて調べました。

ゴミが引き起こす影響や問題

■環境破壊
埋め立て処分による土地の喪失
焼却処分による温室効果ガスの排出
海洋プラスチックによる海水の汚染

■生態系への悪影響
動物の誤食による死
生息地の減少

■公衆衛生への脅威
感染症の発生
悪臭による生活環境の悪化
野生動物の増加による安全上の問題

などなど、ゴミによる影響は良いものは1つもなさそうです。

私たちが生きる地球やその環境、
それらが脅かされることは、
動植物だけでなく私たち人間の生存にも脅威となります。

私たちは生きているだけでゴミを生み出しますが、
生み出したゴミをどう扱っていくか。
これがとても大切なことです。

3.ドイツでの取組み

では、リサイクル量が多いドイツは、どのようにゴミ問題に取り組んでいるのでしょうか。

■デポジット制度
ペットボトルやビール瓶などの容器には預り金制度が導入されており、消費者は購入時に預り金を支払って商品を購入します。容器を回収場所に返却すると預り金が戻ってくる仕組みになっており、この取組みがリサイクル率の向上に大きく貢献しています。

■分別
ドイツでは家庭ごみを細かく分別することが義務付けられています。
一般的には
・紙
・プラスチック
・ガラス
・金属
・生ごみ
・有害ごみ
の6種類に分別されます。
また、分別を怠ると罰金を科される場合があるようで、かなり厳格に管理されています。

■教育
学校教育において、環境問題やリサイクルに関する教育が活発に行われており、子ども達は幼いころからゴミ問題の重要性について学ぶことができます。

■技術開発
より効率的なリサイクル技術の開発が進められており、例えば、プラスチックゴミを燃料に変換する技術などが開発されています。

■リサイクルショップ
不要なものを売買できるリサイクルショップが充実していて、家具や衣類、家電製品など、様々なものがリサイクルショップで販売されています。

■国際協力
ドイツは途上国のリサイクル技術向上のための支援も行っています。

■企業の取組み
ドイツの企業はリサイクル可能な製品の開発や、廃棄物の削減に取り組んでおり、環境保護への意識が高いと言えます。

■消費者意識
ドイツの消費者も、リサイクル可能な商品を選ぶ傾向があり、こちらも環境問題への関心が高いと言えます。

これらのように、ドイツという国自体が、環境問題への関心が高く、国民全体が環境保護に向けた経済活動を行っていることが、ドイツのリサイクル量に結びついているといえるでしょう。

4.ゴミ問題を解決するには

先ほど紹介したように、ドイツは国全体で環境保護への取組みが活発ですが、リサイクル量が多く、リサイクル率が世界トップであるのは、国民1人1人がゴミ問題に関心をもち、環境保護に向けた社会活動を実行しているからに他なりません。

住んでいる国がどこであろうと、1人1人の関心、意識、行動によってゴミ問題は解決していくことができるのではないかと思います。

私たちは様々なゴミを生み出しながら生活していますが、
だからこそ、身近なゴミ問題に関心を持ち、私たちが生きる地球を守るために、
できることを1つでも実行していくことが大切なのではないでしょうか。

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